「ノーカントリー」

ノーカントリー」評価:7.5
劇場は平日にもかかわらず大盛況だった。アカデミー効果か。
中年以上のお年の方が多数。しかもそのほとんどが一人で来ている。欧米の方も多い。
劇場は、そんないつもと違う異様な空気感に包まれていた。
映画開始前のコマーシャルタイムで、演出だろうか...コーヒーBOSSのCMが流れた。しかも秋葉原バージョン。例のトミー・リー・ジョーンズがメイドに萌え〜のやつである。これは、TOHOシネマの計算だろうか?計算だったら凄いと思う。本編でこの作品の鍵を握るトミー・リー・ジョーンズとのギャップが...なかなかお洒落な演出だ。
しかし、本当に怖い映画だった。ハラハラドキドキの連続である。そして、テーマがとてつもなく重い。
シガーのあまりの冷酷さにやるせなくなった。あの顔は、思い出すだけで今も怖い。
ジョシュ・ブローリン演じるモスがかっこ良かった。アメリカン・ギャングスターでもいい味だしていたが、今回も魅力的な男臭さを感じさせた。
ただ、各登場人物から語られるメッセージについては、十分に理解することができなかった。
アメリカの銃社会としての恐ろしい部分を垣間見た気がした。