「大いなる陰謀」

「大いなる陰謀」9.5点

ロバート・レッドフォード監督による社会派作品。
ここ最近で最高の作品だ。
こんなに自分にぴったりとはまった作品は久しぶりのような気がする。
物事に対して腰を据えて向き合った充実感というのだろうか。上映時間1時間30分全く無駄がなく、ロバート・レッドフォードが伝えたたいことが貫かれていた。
共和党有力議員を演じたトム・クルーズも何か久々に輝いて見えた。まさにはまり役。私にとっては、MI:2での失敗以来の復活作と位置付けたいくらい素晴らしかった。また、メリル・ストリープももちろん素晴らしい。チャーミングな魅力をいつものように醸し出していた。もちろん、ロバート・レッドフォードも素晴らしい。
各登場人物から語られる自分なりの考え方、そのずれ...政府とマスコミの問題点...国民の無関心...現在のアメリカの現実を描き出していた。これは、日本にもそのまま置き換えられることであろう。ただ、そういったことを自由に話し合える土壌が根付いているアメリカがうらやましく感じた。またアメリカでは、保守はもちろん、リベラルも“自国の”国益を考えているという点でもうらやましく思う。